訪問マッサージでは、脳血管障害の後遺症や、事故による脊髄の損傷で麻痺になられた方の施術をすることがあります。
時々ご相談の中で、
「麻痺がある状態でも何かできることはあるのか」
と質問をいただくことがあります。
脳血管障害の後遺症の人では、麻痺があっても多少は手足を動かせる人もいます。でも、脊髄の損傷で麻痺している人は、動きから感覚まで全てが麻痺していることが多いと感じます。
まだ、訪問マッサージを始めたばかりの頃は麻痺の人の施術に悩むことも多かった。
「麻痺した手足に何ができるだろうか」
麻痺の場合、関節がこわ張るのを防ぐ施術をすることが多い。
色々と経験するうちに、
「麻痺でも程度によってはある程度動かすことができるんだな」
ということに気付いたのです。
そして、関節の可動域運動をする時に、
伸ばす時は「伸ばしているイメージ」、
曲げる時は「曲げているイメージ」で動かしてもらうと、動きがスムースになることに気付いたのです。
ここでは、訪問の現場で私が良く使うイメージしながら動かす(運動を頭の中で想像してもらいながら動かす) ことについて考え方をまとめました。

イメージしながら動かすとは
イメージしながら動かすと、普段あまり大きく動かせなかったり、固くて動きが渋い場合でも、少しはスムースに動くのです。
状態によっては本人自身も、動きがしやすくなったり、関節の動かしづらさが軽く感じられることがあります。
※感じ方や反応には個人差があります。
現場での進め方(例)
たとえば、施術者が関節をゆっくり動かす際に、次のように声をかけることがあります。
- 「今から伸ばしていきます。頭の中で“伸ばす”動きをイメージしてみてください」
- 「曲げている時は曲げているとイメージしながら動かしてください」
こんな感じですね。
今のは動的なやり方ですが、静的なやり方で関節を動かしている時に「止めて」というと、その動きが急に渋くなるのも体験できたりします。
また、感覚が分かりにくい場合は、目でその動きを確認しながら行うと動きやすくなる時があります。
(視覚の情報を使うことで、動きの理解がしやすくなる場合があるのだと思います)

期待できること/注意点
麻痺がある状態でも、
リハビリやケアの中で「実際の動きとイメージする動きを一致させる」と、ただ屈伸運動するだけよりも、いい感触を得られることがあります
ただ、麻痺が治るわけでも、必ず動くようになるという話ではありません。また、その人の状態によってやらない場合もあります。
自宅介護でも関節が固まるのを防ぐために、伸ばしたり曲げたりするリハビリをすることがあると思います。
その時は、ただ機械的に動かすのではなく、こちらが動かす動きに連動するよう、本人にも「自分自身が動かしている」ようにイメージしてもらうといいでしょう。
これは、実際に行われているリハビリに、本人のイメージを追加するだけなので、安全は安全ですが、主治医やご家族の考え方もあるので、無理のない範囲で進めることが大切です。
本記事は一般的な情報のまとめです。実際の対応は、体調や状態により異なります。
ご相談があれば、状況を伺った上でご案内します。



コメント