在宅ケアに関わっていると、多かれ少なかれ認知症状のある利用者様と接することになります。
認知症といっても、その状態は人それぞれです。
すぐにそうだと分かる方もいれば、会話を重ねる中で気づく方もいらっしゃいます。
もし身近に認知症の方がいらっしゃる場合、皆さんはどのように接するでしょうか。
何を言っても分からないからといって、ぞんざいに扱うことはしませんよね。
たしかに、言葉の意味をそのまま理解することは難しいかもしれません。
それでも、こちらの雰囲気や声の調子、接し方の違いは、何となく伝わっているように感じることがあります。
植物には、心地よい音楽を聴かせると育ち方が変わる、という話を耳にすることがあります。
また、日本酒づくりでも、酵母に音楽を聴かせると味わいに違いが出る、といった話を聞いたことがあります。
本当のところは分かりませんが、音や声には、その場の空気を変える力があるのかもしれません。
心地よい音や穏やかな声は、動物にも植物にも、そして人にも、安心感を与えることがあるのではないでしょうか。
反対に、乱暴な言葉やきつい態度は、その場にいる相手にとって大きなストレスになることもあると思います。
人間も同じだと、私は感じています。
思考のレベルでは理解が難しくても、声の調子や言葉の雰囲気から、心地よさや不快さを受け取っていることはあるのではないでしょうか。
それが、心身の負担につながることもあるように思います。
私は認知症の方と接するときも、基本的には認知症のない方と大きく変わらない接し方を心がけています。
なぜなら、認知症であっても、その人そのものが失われてしまうわけではないと考えているからです。
もし自分が認知症になったとき、ぞんざいな態度や乱暴な言葉を向けられたら嫌だと思います。
だからこそ、私自身もそうならないように気をつけています。



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