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関節拘縮

江南市の在宅ケアのぞみ治療室の上田です。

介護の現場でよく見かける症状に関節拘縮があります。

通常普通に生活している時は起こらないのですが、なんらかの疾患や障害で長期間寝たままだったり、関節を動かさなかったりすると起こります。

関節拘縮とは?

関節包・滑膜・靭帯などの収縮や、筋肉・皮膚・神経の癒着によって関節の可動域が制限されることを言います。

関節の動きは、表側と裏側のどちらかの筋肉が縮み、その反対の筋肉が伸びる事で、曲がったり伸びたりします。分かりやすく例えると、腕の力こぶの筋肉である上腕二頭筋と、二の腕と言われる部分の上腕三頭筋。力こぶの上腕二頭筋が縮むと肘は曲がり、二の腕側の上腕三頭筋が縮むと肘が伸びます。

腕や足が麻痺になったり、長期間の寝たきりで著しく筋力が低下すると、関節の組織や周りの筋肉が硬くなって拘縮が起こるわけですが、多くは曲げる側の筋肉が伸ばす側の筋肉より強いため、麻痺や筋力低下すると曲げる側の強い筋肉の方に縮んでしまうためです。腕が拘縮する時は手首も肘も曲げる方向に拘縮しますし、下肢は足首を伸ばす方、膝は曲げる方に縮んでしまうわけです。

関節拘縮は二通りあります。
筋麻痺や寝たきりによる筋力低下で筋が短縮しておこっているもの。
もう一つは、リウマチや変形性関節症のように、筋肉ではなく関節そのものが変形したり障害して拘縮してしまったものです。
リウマチや関節症は、関節そのものに病変があるのでしょうがない部分もありますが、麻痺や寝たきりでおこった関節拘縮は、機能訓練(リハビリ)で予防できるものが多いです。それでも完全に拘縮を起こした手足を元に戻すのは困難なので、関節拘縮を起こしていない初期の段階から機能訓練(リハビリ)を始めるのが望ましいのです。

関節拘縮の予防法

動かす

身体中で可動のある関節はもれなく動かすことにつきます。
脳梗塞後遺症の様な脳血管障害では自分で動かすことはできませんが、自分で動かすことができるならとにかくマメに使う、動かす。麻痺などで自分で動かせない場合は家族や施術者が動かす。
肘や膝の場合はわかりやすいですね。伸ばしたり曲げたり。
胴体部分も同じ感じです。
通常の動き、前屈後屈、回旋、側屈を反復運動します。

無理に動かさない

他人が動かす場合は注意が必要です。痛みを出さない様に動かすこと。伸びないからといって無理に伸ばそうとしないこと。

痛みを伴うリハビリは逆効果。
痛みを出してしまうと体の防衛反応で、筋肉が逆に収縮してしまいます。最悪の場合は骨折のおそれもあります。

関節を伸ばして行くと分かりますが、関節が伸びきる最終局面では徐々に抵抗感が出てきます。そこから更に伸ばすと完全に動かなくなる。ここまでやってしまうと痛みが強く出たり骨折のおそれもあり危険。その動かなくなる少し手前の抵抗が出てきた所の「遊び」の部分を超えないように動かすのがコツ。
遊び部分を超えないようにすればほぼ骨折の心配は無いと思います。要は限界付近で抵抗を感じ始めたらそれ以上伸ばさない。あとはしっかりと表情を見て顔をしかめたり、変化がないか常に確認することです。寝たきりや認知症で意思疎通が難しくても、痛みは表情に出ることが多いので、表情を見ながら、そして関節の抵抗を感じならがリハビリすれば事故にはなりません。

理学療法士やマッサージ師が行う場合は、腱反射や等尺性収縮後弛緩テクニックを使ったりしますので、もし介護中のご家族で「手足が伸びなくなってきたな」と感じたら早めに介護保険の訪問リハビリを依頼するか、健康保険の訪問マッサージを依頼してください。
ただマッサージ師の中には機能訓練(リハビリ)を行わず、ほとんど揉むだけのマッサージ師さんもいらっしゃるようですので、血行促進とか慰安が目的で無い場合は事前に機能訓練(リハビリ)の有無を確認しておいた方がいいでしょう。

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パーキンソン病・関節拘縮の予防

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