寝たきりで関節拘縮にしないために

江南市と近隣地域の訪問マッサージ。
在宅ケアのぞみ治療室の上田です。
前回は抗重力筋の話をしました。
本日は、同じ姿勢を続けると抗重力筋がどのように緊張するかについて書きます。
寝たきりの方の多くは仰向けで寝ています。
この場合の抗重力筋とは体の下側、ベッドのマット側の筋肉です。
ふくらはぎ、裏の太もも、背筋、肩甲骨の間の筋(中部僧帽筋・菱形筋)、首の後ろの筋、耳の後ろから胸に向かう筋(胸鎖乳突筋)がそれにあたります。
筋肉は長期間継続的に緊張し続けると徐々に短縮してきます。
それが手足の関節で起こると関節拘縮と言われるものになってきます。
関節拘縮の原因は抗重力筋の問題だけとは言えません。
しかし、ふくらはぎの筋が短縮すると尖足。
ふくらはぎと裏ももの筋が短縮すると膝関節拘縮。
これらが関節拘縮の原因になる可能性は十分あります。
特に膝関節が拘縮を起こすと、膝はどちらか横方向に倒れこんでしまいます。
すると骨盤も傾くため、体幹部分は一緒に捻れます。
捻れは骨盤の一部をより圧迫するため、褥瘡(床ずれ)のリスクを高める事になります。
この他にもひどく拘縮した関節は、内側がしっかり洗えないため雑菌が繁殖し、悪臭を放つようにもなります。
あと関節ではありませんが、肩甲骨の間の筋肉が緊張すると肩甲骨が内転し、両肩がマット側に落ち込みやすくなります。首の後ろや胸鎖乳突筋が緊張すると、頭部が後屈し口が開いてしまいます。
常時口が開いていると喉の粘膜も乾燥してしまいます。
さらに口呼吸によって喉にダイレクトに雑菌が入るため、痰が発生し吸引が必要な呼吸障害を起こしやすくもなります。
寝たきりの方をこのようにせず、少しでも苦痛のない状態で過ごしていただくためには、ひと手間もふた手間もかける必要があります。
抗重力筋の緊張を減らし、筋肉を短縮させないようにするために・・・
- 同じ体位のままにしない
- 肩がマット側に落ちないようにする
- 頭部が後屈しないよう枕の高さに注意する
- 体を点ではなく面で支えるようにする
これらの事を意識しながら介護していくと良いでしょう。
具体的な方法はまたいつか書きたいと思います。
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